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コロナ問題 Legal Advice

Q&A 新型コロナウイルス感染症に関する法的問題【緊急事態宣言関連】
2020-05-21
Q&A 新型コロナウイルス感染症に関する法的問題【緊急事態宣言関連】
Q 当社はスポーツクラブを経営しておりますが,新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて発令された緊急事態宣言により施設の営業を停止するよう協力要請を受けました。 この協力要請に応じることなく営業を続けた場合,当社にはどのような影響が生じ得ますか。
 
 
A 協力要請に応じなかった場合には,新型インフルエンザ等特別措置法(以下「特措法」といいます。)第45条2項に基づく休業の要請が行われ,そのことが公表される可能性があります。
 
<解説>
 特措法第24条第9項は,「都道府県対策本部長は,当該都道府県の区域に係る新型インフルエンザ等対策を的確かつ迅速に実施するために必要があると認めるときは,公私の団体又は個人に対し,その区域に係る新型インフルエンザ等対策の実施に関し必要な協力の要請をすることができる。」と規定しています。今般の新型コロナウイルス感染症対策の一環として各都道府県が出した休業要請はこの規定に基づくもので,「協力要請」と言われているものです。同条項に基づく「協力要請」には「公表」に関する定めはありませんので,「協力要請」に関して「公表」されることはありません。
 他方,特措法第45条第2項は,非常事態宣言の対象区域に属する都道府県の知事は,「新型インフルエンザ等緊急事態において,新型インフルエンザ等のまん延を防止し,国民の生活及び健康を保護し,並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため必要があると認めるときは,新型インフルエンザ等の潜伏期間及び治癒までの期間を考慮して当該特定都道府県知事が定める期間において,学校,社会福祉施設(通所又は短期間の入所により利用されるものに限る。),興行場(興行場法(昭和二十三年法律第百三十七号)第一条第一項に規定する興行場をいう。)その他政令で定める多数の者が利用する施設を管理する者又は当該施設を使用して催物の開催する者」に対し「施設の使用の制限若しくは停止又は催物の開催の制限若しくは停止その他政令で定める措置を講ずるよう要請することができる。」と規定し,この規定に基づく要請をしたときは,遅滞なく,その旨を「公表」しなければならないと規定しています(特措法第45条第4項)。この「要請」は,「公表」とセットであり,特措法第24条第9項に基づく「協力要請」よりも強い措置といえます。先日,大阪府知事等の都道府県知事が休業要請に応じないパチンコ店の店名を公表しましたが,これは特措法第45条第2項に基づく休業「要請」を行い,そのことを同条第4項に基づき「公表」したということになります。
 ご相談のケースでも,スポーツクラブの施設営業を停止するよう「協力要請」が出されているにもかかわらず営業を続けた場合には,特措法第45条第2項に基づく休業「要請」が出され,そのことが「公表」される可能性があります。
 なお,都道府県知事は,感染症のまん延を防止し,国民の生活及び健康を保持し,並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するために特に必要があると認めるときには,特措法第45条第2項に基づく「要請」に正当な理由なく応じない施設等の管理者に対して,要請に係る措置を講ずべきことを「指示」することができます(同条第3項)。この「指示」が行われた場合にも,そのことが「公表」されることになります(同条第4項)。
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